電力自由化と太陽光発電の闇〜オフグリッド生活入門〜ズ能回

  • 2017.03.22 Wednesday
  • 18:25

JUGEMテーマ:電力自由化

電力自由化と太陽光発電の闇〜オフグリッド生活入門〜ズ能回

『食糧自給だけじゃない。電力だって自給しよう』

 

◆解決策は一つ、なのに…。

メガソーラーの発電量が大きすぎるがゆえに、天候の急な変化によって発電量が乱高下すると最悪の場合停電することになり、ほとんど活用できていない、つまりハリボテのようなものだ、という事を先週書きました。そのハリボテのメガソーラー発電所は、発電能力だけをみれば実に原発10基分もの発電力があるにもかかわらず、実はほとんど役に立っておらず、原発をなくすことが出来ないという残酷な現実に対して解決策はないのか、というところで先週は終わりました。実は解決策は、ものすごくシンプルですぐにでも可能な事なのです。

それは「メガソーラーにバッテリーをつける」ということ。それだけです。もしバッテリーをつければ、発電した電気を一旦バッテリーに貯めて、必要に応じて供給すれば、昼も夜も関係なく、安定した電力供給が可能だからです。しかし、木村さんはこう続けます。「バッテリーをつければいいことは分かっていても誰もしない。なぜならみんな金が大好きだから。バッテリーをつけたら採算が合わないことが分かっているから」と。ソフトバンクの孫さんは、自然エネルギーへの莫大な投資で非常に注目されましたが、ビジネスとして投資したに過ぎず、環境への配慮から私財を投げ打ったわけでは全くありません。北海道に並べられた44万枚の太陽光パネルは、いずれ採算が合わなくなったら残業廃棄物の山として処理されることでしょう。何の役にも立たないハリボテなのですから。

 

◆電力自由化と自然エネルギーの未来

 ここまで書いてきてはっきりしてきた事は、電力自由化によって私たちがどのような電力会社を選んでも原発がなくなったり、原発と縁を切る生活が出来る事はないということです。どんな素晴らしい理念の電力会社を選んでも、送電線の使用料に廃炉費用や賠償費用が上乗せされてきます。どれだけ屋根に太陽光パネルを乗せても、バッテリーとセットでなければ、原発は様々な思惑を乗せて動き続けます。電力自由化の未来は、言ってみればお先真っ暗なのです。

 そして、私たちにできる有効な手段としては、前にも書きましたがやはり一人でも多くの人が電力を自給することなのではないかということに落ち着きます。少なくとも原発と手を切る手段としては原発のない国に移住するか、オフグリッド生活をするかという2択しかないのではないでしょうか。メガソーラーのことでもそうですが、お金を基準に考えてしまうと、どこまで行っても、いったん破滅してしまうまで原発から逃れる事は難しいように思います。単にアベ政権の思惑うんぬんではなく、日本中の70%近くの企業が原発産業と直接・間接的に関わって恩恵を受けているわけですから、単純な政権交代では事は解決しないと言えます。日本経済全体が、構造的に原発にどっぷり依存しているのです。ということは、もう一度福島第一のような事態が起きたとしても、日本はそれでもなお原発と手を切ることが出来ない可能性の方が強いのです。

 

お金を稼ぐ力ではなく、生きる力

 なにも「みんな太陽光パネルをつけて自家発電すべきだ」と言いたいわけではありません。まだ2017年現在でも、格納容器の溶けた核燃料がどうなっているかも全然わからない状況下で「福島原発はアンダーコントロール(制御できている)だ」と言って再稼働を推し進める首相と原発ムラの人たちは、電力自由化と言いながら原発の料金は送電線の使用料金にこっそり上乗せしたり、自然エネルギーを利用しようと言いながら、役に立たないハリボテのメガソーラーを作ったり・・・。要するに全く信用できないわけです。黙っていたら好き放題されるので、デモや署名活動をして、積極的に意見を発信するわけですが、それ以外の意思表示の選択肢として、電力の自給という行動は面白いなと思いました。今回取り上げた太陽光発電が一番というわけではなく、いろんな可能性があっていいと思います。例えば、日本の使われていないダムなどを水力発電所として再利用できるという話も聞きました。根本的な問題は、普段から無自覚に電気を使いすぎな事だと思います。電気も食料も、自給すればそのありがたさが身に染みるそうです。トランプ大統領が誕生し、世界が不安定な方向にはっきりと舵を切ったように見える今、「お金を稼ぐ力」よりも、「生きる力」が問われてくるのだと思います。人まかせではない電力の自給力もきっと大事になってくるのではないでしょうか。

今回のコラムはこれでおしまいです。長々とお付き合いいただきありがとうございました。≪連載おしまい≫

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